スター・ウォーズ4がシリーズ最高傑作な理由①ルーカスが仕込んだ「神話の法則」

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もくじ

久々に見た「エピソード4」やっぱり最高でした

ドラマ「VIVANT」に「スター・ウォーズ」っぽい設定がちらほら出てきたのに刺激されて、
久々に「スター・ウォーズ」を観直しました。選んだのは「エピソード4 新たなる希望」。やっぱり、面白かった。

1作目だけど「エピソード4」|1977年公開

スター・ウォーズ未体験の方のために説明すると、シリーズ全9作のうち、最初に公開されたのが「エピソード4」。1977年の作品です。スター・ウォーズの世界の時系列でいうと4番目に当たることから、1作目だけど「エピソード4」のサブタイトルがついています。

ドラクエ3が、ドラクエ1より前の時代の話だった…というのとちょっと似てますね。

ルーカスのこだわりとオタク魂

僕は「シリーズ全9作の中で、最高傑作はエピソード4だ!」と思います。
それはやっぱり、生みの親・ジョージ・ルーカスのこだわりとオタクっぷりが一番濃厚に反映されているから。ルーカスが作品に込めた濃厚なエキスを「エピソード4が最高な理由」として書いていきたいと思います。

エピソード4がこんなにワクワクするのはなぜ?

スター・ウォーズの「始まりの章」であるエピソード4には、ワクワクする要素が全部詰まっています。
思いつくままに書きだすだけでも、こんな感じです。

故郷を出たいと願うルークの退屈な日常

謎のヒロイン・レイア姫からのSOS

育ての親を失い突然、孤立

師匠オビ=ワン・ケノービの導き

チョイ悪ハン・ソロ、怪力チューバッカが仲間に

故郷の惑星タトゥイーンからの旅立ち

謎の力「フォース」の存在

宇宙要塞デス・スターに命がけの潜入

高飛車で勇敢なレイア姫との出会い

宿敵ダース・ベイダーの恐怖

ベイダーVSオビ=ワンの「旧師弟対決」

ルーク、師オビ=ワンを失う

ほぼ不可能なミッション「デス・スター破壊」

ルークがフォースを操る?クライマックス

「エピソード4」にワクワクする要素が全部盛りになっているのはなぜかというと…

「神話の法則」仕込みの鉄板ストーリーだから!

ジョージ・ルーカスが「神話の法則」に基づいて「エピソード4」を作ったからです。
この「神話の法則」とは何でしょうか?

ヒーローズ・ジャーニー(英雄の旅)理論=神話の法則

ルーカスが「エピソード4」取り入れたのは、「ヒーローズ・ジャーニー(英雄の旅)」理論です。これが、神話の法則です。

神話学者ジョセフ・キャンベルが提唱

この理論を提唱したのは、アメリカの神話学者ジョセフ・キャンベル。古今東西の神話を読み解き「神話には、ある共通の構造がある」ということを指摘した人です。
時代をこえて語り継がれる神話には、物語としての強い力がある——その構造を解き明かした人として知られています。

神話の三幕構成「旅立ち、試練、帰還」

神話の黄金パターンともいえる基本構造は、3幕で簡単に説明すると、こうなります。

STEP

非日常の世界に旅立つ

STEP

試練(通過儀礼)を乗り越える

STEP

帰還する

キャンベルの後継の研究者がいろんな類型を作っていて、細かくみると8項目あります。
さらに12項目に分けたり、17項目に分けたり…などいろんなパターンが提唱されているのですが、一番少ない8項目でみてみます。

神話の法則「8ステップ」エピソード4ではどの場面?

神話の「8ステップ」を簡単に書き出します。エピソード4のストーリー展開が、この8ステップのどこに当てはまるのかも見ていきたいと思います。

①Calling
(使命を帯びる、天命を知る)

神話の主人公は何かしらのきっかけで、思いがけず自分の使命、あるいは天命を知らされます。これが、物語の始まり。


「スター・ウォーズ エピソード4」だとこれでしょう。

R2-D2とC-3POが砂漠の星にやって来た

「エピソード4」は、反乱軍のリーダー・レイア姫が帝国軍に宇宙船を乗っ取られる場面で始まります。
レイアは帝国軍に捕まる寸前、ちびっこロボ・R2-D2SOSのメッセージを託します。
送り先は、砂漠の惑星タトゥイーンに隠遁しているオビ=ワン・ケノービ
R2ーD2と相棒のC-3POロボットコンビは脱出ポッドに乗せられ、惑星タトゥイーンに送り込まれます。
2体はスクラップにされる危機を乗り越えて、ルークの家に買い取られます。

謎のヒロイン・レイア姫からのSOS

ルークは埃だらけのR2ーD2を整備します。この時たまたま、レイアが託したホログラムメッセージを目にします。
「助けて!オビ=ワン・ケノービ。あなただけが頼りです」
…これが、ルークを旅立ちに誘う「Calling(天命)」です。

②Commitment
(葛藤を経て、旅立ちを決意する)

神話の主人公は、使命を知らされたあと、迷います。それが「自分の行くべき道」だと受け入れられずに葛藤します。しかし最後には、旅立ちを決意します。


「スター・ウォーズ エピソード4」では、ある出来事が、迷えるルークに旅立ちを決意させます。

「来るか?」師オビ=ワンの誘いに迷う

レイアから届いたSOSメッセージを観たオビ=ワン・ケノービは穏やかな笑みを浮かべ「私と一緒に来るか?」とルークを誘います。…ルークは迷います。家では、農場の収穫を手伝えと言われているし、呼ばれてるの僕じゃないし。

育ての親オーウェンとベルーを失う

ほどなくして、ルークは育ての親である叔父オーウェン叔母ベルーを失います。
R2ーD2とC-3POを追い、惑星タトゥイーンに乗り込んできた帝国軍に惨殺されたのです。

「一緒に行くよ。僕は全てを失った」。ルークはオビ=ワンにこう告げ、旅立ちを決意します。

③Threshold
(境界を超える・試練を乗り越える)

「神話の法則」では、主人公は旅立ちを決意するものの、日常と非日常の境界で、最初の試練に行く手を阻まれます。その試練を乗り越え、非日常の冒険の世界へとようやく旅立ちます。


「スター・ウォーズ エピソード4」では、こんなピンチが訪れます。

帝国軍の検問に引っかかる

旅立ちを決意し、宇宙港に向かうルーク&オビ=ワンの行く手を最初に阻んだのは、帝国軍の検問でした。この最初のピンチを、オビ=ワンが不思議な力を使って切り抜けます。

「フォース」で敵の兵士を操るオビ=ワン

オビ=ワンは帝国軍の兵士の心を腹話術の人形のように操り、兵士に「こいつらは違う」と言わせて検問所を通り抜けます。
フォースは弱い心を操れるんだ」とルークに語るオビ=ワン。ルークは訳が分からず、ポカーンとするばかり。

モス・アイズリーの酒場で絡まれる

宇宙港モス・アイズリーで、ルークはオビ=ワンと2人で酒場に繰り出します。港に腕のいいパイロットが立ち寄っていないか、情報を集めるためです。
宇宙港は荒くれ者の集まり。どこの世界でも、港は治安が悪いと相場が決まっていますね。
いかにもヒヨッコ面のルーク、イカのお化けのようなゴロツキにさっそく絡まれます。

オビ=ワン、ライトセーバーを抜く!

オビ=ワンが間に入り、イカ男に「1杯おごろう」と優しく話し掛けますが、イカ男は逆上して暴れ出します。
ここでオビ=ワン、ライトセーバーを一閃。イカ男の腕を切り落として黙らせます。ルークはあっけにとられ、ポカーンとするばかり。

未熟で無力なルーク|冒険と波乱の予感

この、未熟なルークがポカーンする場面、大好きです。
旅立ちの不安、悪と暴力に満ちた外界、思い知らされる自分の無力さ。
これから始まる冒険と波乱を暗示する最高の演出。エピソード4で一番好きなのが、旅立ち前のこの場面です。

オビ=ワンは、「いいパイロットを見つけたよ」とルークを促し、騒然とする酒場を後にします。

④Guardians
(師や仲間と出会う)

「神話の法則」では、ここでいよいよ、境界線を越えて「非日常の世界」への出発です。非日常の世界に飛び込んだ主人公の回りには、師匠や仲間、協力者が現れます。彼らが「使命」を果たすため奮闘する主人公を助けてくれます。


「スター・ウォーズ エピソード4」では、こんな展開が待っています。

チョイ悪ハン・ソロ、怪力チューバッカが仲間に

ハンの船「ミレニアム・ファルコン」で出発

ルークとオビ=ワンは、お金次第でどんな危ない仕事も引き受ける運び屋、ハン・ソロの船ミレニアム・ファルコンに乗り込みます。行き先は、レイアの故郷の星・オルデラーン。

師オビ=ワンとのジェダイ修業

長い宇宙の旅の間、オビ=ワンはルークに謎の力「フォース」の何たるかを教えます。

⑤Demon(強敵との遭遇、最大の試練)

主人公は旅の中で強敵と遭遇し、やがて最大の試練にぶつかります。絶体絶命の危機に陥ることも。敵(怪物・悪魔など)や強力なライバルが立ちはだかるパターンが多いです。

「スター・ウォーズ エピソード4」では…いろんなことが起こります。

宇宙要塞デス・スターに命がけの潜入

高飛車で勇敢なレイア姫との出会い

レイアの故郷オルデラーンに着いた!と思ったら、そこにあったのはなんと、帝国軍の宇宙要塞デス・スターでした。デス・スターが発する「牽引ビーム」に引き寄せられ、あえなく捕らえられるミレニアム・ファルコン号。
ルークたちは船倉に隠れて捜索をやりすごし、デス・スターに潜入。囚われていたレイアを見つけ出します。

ベイダーVSオビ=ワンの「旧師弟対決」


オビ=ワンとベイダーは、フォースによって互いの存在を感じ取り、やがて導かれるようにデス・スターの中で遭遇します。
ダース・ベイダーの第一声は「運命の環が、いま閉じる」。
2人とも既に、ライトセーバーを抜き放っています。
オビ=ワンの「お前は勝てない。打ち倒しても私は更に強くなる。お前が想像できないほどに」という最期の言葉は、この映画の中で一番カッコいいセリフかもしれません。

ルーク、師オビ=ワンを失う

ルークは師オビ=ワンを失います。「フォースの何たるか」を学び始めたばかりだというのに…
オビ=ワンを斬ったダース・ベイダーが、強大な敵としてルークの前に立ちはだかる瞬間でもあります。

⑥Transformation(変化、成長)

 神話の法則では、主人公は最大の試練を経て、英雄へと成長します。

「スター・ウォーズ エピソード4」では、師を失ったルークの成長と自立への道が描かれます。

ルーク、反乱軍のパイロットに

デス・スターからレイアを連れて脱出したルークは、オビ=ワンを失ったショックをいやす間もなく、反乱軍の本隊に合流します。帝国軍との次なる戦いに備えて、急造パイロットとして任務につくことに。

ほぼ不可能なミッション「デス・スター破壊」

ルークたちに与えられたミッションは、デス・スター破壊。解析の結果、小さなダクトにピンポイントで魚雷を打ち込めば、デス・スターを一撃で爆破できることが判明します。それは、宇宙空間で針に糸を通すような至難の業。しかし、やるしかありません。

7.Complete the task(ミッション完了)

いよいよ、最後のミッションへ。
自分の役割を全うした主人公はこれまでの旅路を振り返り、その意味に気づきます。

「スター・ウォーズ エピソード4」では、ルークが「神髄」をつかみかけます。

ルークがフォースを操る?クライマックス

帝国軍との戦闘も佳境に。仲間の戦闘機は次々に撃墜され、デス・スターに魚雷を打ち込む役目は、ルークに託されます。集中するルーク。敵の砲撃音も聞こえなくなり、静寂が訪れます。
オビ=ワンの声が天から聞こえてきます。「フォースを使え、ルーク
ルークは自動照準装置を切り、感覚を研ぎ澄まして魚雷の発射ボタンを押します。

8.Return home(旅の終わり、帰還)

 旅は終わりました。主人公は元いた世界・日常へと帰還し、物語は幕を閉じます。

スターパイロットとして帰還 

ルークが離れ業のような正確さで放った魚雷が命中し、デス・スターは大爆発します。
戦闘機で反乱軍に応戦していたダース・ベイダーは爆風にあおられ、彼方に吹き飛ばされます。

ルークは反乱軍の本拠地に戻ります。生家と養父母を失ったルークにとり、反乱軍の基地が新しい家です。共に戦った仲間、ハン・ソロ、チューバッカとともに、レイアから勲章を受け取ります。

シリーズ最高傑作「スター・ウォーズ エピソード4」を観るには?

主人公・ルークが旅立ち、試練を乗り越え、帰還する——という鉄板の神話ストーリーを、8ステップに照らし合わせて見てみました。
(宿敵ダース・ベイダーとの決着がついていないところも心憎いポイント。続編を作る余地もちゃんとのこしています)

シリーズ最高傑作「スター・ウォーズ エピソード4」は、こちらの各サービスで観ることができます。

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