90年代最大のバンド、オアシスが再結成
90年代最大のロックバンド・オアシスが15年ぶり再結成!!
そんなニュースが2024年8月に報じられ、話題になりました。私のような往年のファンの復習のため、また、再結成のニュースでオアシスを始めて知った人への紹介を兼ねて、オアシス全盛期の名曲を振り返っていきたいと思います。
オアシスは兄ノエル・ギャラガー&弟リアム・ギャラガーの兄弟バンド
オアシスは英マンチェスターで誕生しました。
ソングライター&ギタリストの兄ノエル・ギャラガーと、シンガーの弟リアム・ギャラガーを中心とする兄弟バンドです。2人は5歳差。ギャラガー家には確か長兄がいて、ノエルが次男、リアムは三男です。
1994年デビュー、2009年に解散
オアシスがデビューしたのはいまから30年前の1994年でした。ノエルはデビュー時点ですでに27歳だったので、もう57歳か・・・。
弟のリアムは超素行が悪く、フーリガンそのもの。酔っぱらって兄貴に殴りかかったり、ライブをすっぽかしたりするのは日常茶飯時。ノエルは何度も、リアムとバンドに愛想をつかしかけます。そのたびに周りに説得されてバンドに復帰しますが、2009年、ノエルの脱退を機についに解散します。
ビートルズの再来と言われた全盛期をざっくり振り返ります
オアシスの曲の特徴は、なんといってもメロディーの良さ。
全盛期は「ビートルズの再来」と騒がれました。
誰もが歌える「わかりやすくていい曲」を書くバンドという意味では、確かにビートルズ以来だった、と言えるかもしれません。
ただ、オアシスの全盛期はそんなに長くありませんでした。1994年のデビュー直後からドカーンとビッグになって、2年後の1996年に絶頂期を迎え、早々にピークアウトします。
1997年の3rdアルバム「ビィ・ヒア・ナウ」以降は、ノエルの書く曲から、音楽の神が去ってしまったのです。
では、オアシスのデビューから絶頂期までをざっと振り返ります。
1994年4月 シングル「スーパーソニック」でデビュー
デビュー曲は英シングルチャート31位に。どれほどすごいのかはいまいちよく分かりませんが、4か月後に出るデビューアルバムで、あっという間にスターダムにのし上がります。
1994年8月 デビューアルバム「ディフィッニトリー・メイビー」発売
日本語に訳すと「絶対、多分」というちょっと不思議なタイトル。邦題は「オアシス」でした。
デビューアルバムながら英アルバムチャート1位に。世界中で500万枚以上売れたと報じられています。
1994年12月 シングル「ホワットエヴァー」発売
後で紹介しますが、全盛期のオアシスの曲群の中でも屈指の名曲。英シングルチャート3位。
クリスマスシーズンに発売されたため、ストリングスアレンジが施されています。
そのせいもあって、ライブではほぼ演奏されない「幻の名曲」でもあります。
1995年4月 シングル「サム・マイト・セイ」発売
この曲で初めて、英シングルチャート1位を獲得します。セカンドアルバム「モーニング・グローリー」からの先行シングルでした。
1995年6月 グラストンベリー・フェスティバルにトリで出演
グラストンベリー・フェスティバルは、英国伝統の野外フェスです。フジロックのお手本のようなもの。
デビューから1年ちょっとで、伝統のロックフェスでトリに大抜擢されたのです。当時の破竹の勢いが分かりますね~
1995年10月 セカンドアルバム「モーニング・グローリー」発売
泣く子も黙るオアシス最高の名盤です。英アルバムチャートでは当然のように1位獲得。
世界でのセールスは累計2500万枚にも及んでいます。もはや1家に1枚ですね。
1996年3月 シングル「ワンダーウォール」がアメリカでヒット
米ビルボードチャートで最高8位に。「ワンダーウォール」の米国でのヒットによって、オアシスはいよいよ世界的なバンドになります。でも、曲の出来栄えを見る限り、全盛期はこの年限り…
1996年4月 メイン・ロード2daysライブで8万人動員
メイン・ロードはマンチェスター・シティー(マンC)の当時のホーム・スタジアム。
ノエル&リアムは筋金入りのマンCファンです。メイン・ロードでのライブは念願だったでしょう。
ちなみこの当時、プレミアリーグはライバルのマンチェスター・ユナイテッド(マンU)が席巻していました。96年というと、マンUはエリック・カントナが栄光の7番を背負い、スコールズ、ギグス、ベッカムといった生え抜きの精鋭がまだ20代前半の若手だったころ。
マンCは長い低迷期にあって、96年はプレミアリーグ2部にいました(97年には3部に落ちます)。
1996年8月 ネブワース2daysライブで25万人動員
オアシスのキャリアのピークがこれでしょう。場所はロンドン郊外の「ネブワース・ハウス」。広い敷地を持つ古城で、昔から、音楽フェスの会場になってきた場所です。
観客は1日あたり12万5000人。2日間で計25万人!です。
集まった観客を見て、ノエルは「これは歴史だ!」と叫んだとか。
リアムは「うんにゃ、ただのネブワースだ」と返したそうです。
1997年以降はパッとせず…ノエルの曲のクオリティが著しく低下
オアシスはこれ以降、
「ビィ・ヒア・ナウ」(1997年)
「スタンディング・オン・ザ・ショルダー・オブ・ジャイアンツ」(2000年)
「ヒーザン・ケミストリー」(2002年)
「ドント・ビリーヴ・ザ・トゥルース」(2005年)
「ディグ・アウト・ユア・ソウル」(2008年)
と5枚のオリジナルアルバムをリリースしますが、正直言ってどれもこれもパッとしません。
メインソングライター・ノエルの作る曲の切れがどうにも鈍ってしまったのです。
この間、オアシスが来日するたびに観に行きましたが、ライブでも盛り上がるのは「モーニング・グローリー」収録曲ばかり。半ば懐メロバンドと化していて、歯がゆいな~と思いながら観ていました。
ノエルの曲に再び神が宿るのは、ソロになってから
ノエルの曲に再び音楽の神が降りてくるのは、オアシスを脱退してソロになってから。
2011年の1stソロアルバム「ノエル・ギャラガーズ・ハイ・フライング・バーズ」は文句なしの名盤で、
私のような往年のファンは「俺たちのノエルが帰って来た!!」と狂喜乱舞したものです。
オアシス全盛期の名曲7選!
前置きが長くなりました。
では、オアシス全盛期の名曲紹介を。もちろん、私の好みで選んだ独断ランキングです。
ノエルボーカルの曲が多めです…!
とりあえず7曲で止めておきます。気が向いたら書き足していきます~
①ホワットエヴァー(Whatever)
その気になればブルースだって歌ってやるぜ
1位はホワットエヴァーです。
歌い出しの歌詞はこう。
俺は何にだってなれる
その気になればブルースだって歌ってやるぜ
ノエルもリアムも、労働者階級出身です。
当時のイギリスでは、労働者階級の若者の暮らしは悲惨だったそうです。仕事がないから、みんな失業保険をもらってぶらぶら。週末のたびにフットボールスタジアムで暴れて、パブで酔っぱらってクダをまく…やることはそれだけ。
一発逆転の芽といえば、フットボール選手になるか、ロックスターになるか。
ちなみにノエルは、インスパイラル・カーペッツというバンドのローディー(ツアースタッフ)をやっていました。
いずれにせよ、ろくな仕事のない工業都市・マンチェスターくすぶっていたノエルが、スポットライトを浴びる未来を想像し、持ち前のビッグマウスに載せて高らかに「俺は何にだってなれるんだぜ~!!」とがなり立てているーーそんなエネルギーが歌い出しに凝縮されています。
俺たちはいつになったら、騒がずにバスに乗れるんだ?
後半にはこんな歌詞も。
俺たちはいつになったら、騒がずにバスに乗れるようになるんだ?
自分を律するんだ、難しいことじゃない
ツアーに出るたびに乱闘騒ぎを起こすアホな弟・リアムに対して、ため息をつきながら諫めるノエルの姿が目に浮かびます。
Whateverはアルバム未収録の「幻の曲」
ちなみにホワットエヴァーはオリジナルアルバム未収録。
2006年リリースのベストアルバム「ストップ・ザ・クロックス」にも入っていません。
(解散後に出したベストアルバム「タイム・フライズ…」には収録されました)
ライブでもまず演奏されません。ちょっとした「幻の曲」というか、別枠に置かれているような感じです。
なぜかリアムが歌いたがらず、ライブでも演奏されません
ライブで演奏されないのは、オーケストラを呼ばないと再現できないのが理由の一つ。
それでも、セットリストに組み込まれたことが何度かあります。オーケストラを呼んだこともあるし、バイオリンのパートをハーモニカに替えてアレンジしたことも。
もう一つの理由は「リアムがこの曲を歌うのを異様に嫌がっているから」。キーが合わないんですかね。
ライブ映像を見ても、
・歌い出しのタイミングを間違えたリアムが、へそを曲げて舞台袖に引っ込む→ノエルが歌う
・リアムが前奏中に「リハの時となんか違う」とか何とか言って舞台袖に引っ込む→ノエルが歌う
みたいなシーンばかり。そんなこんなで、この稀代の名曲は、セットリストからすっかり姿を消してしまうのでした。
②シャンペン・スーパーノヴァ
(Champagne Supernova)
俺たちがハイになってた時、あんたはどこにいたんだ?
2位はシャンペン・スーパーノヴァです。
こんな感じの歌詞です。
どれだけ沢山の特別な人間が変わっちまうのか?
どれだけの人間がおかしくなってく?俺たちがハイになってた時、あんたはどこにいんだ?
サビの歌詞はこんなです。「スーパーノヴァ」は「超新星」という意味なので、訳しにくいですね。
シャンペン三昧の世界、としました。ニュアンスがちがったらごめんなさい。
シャンペン三昧の世界で
あんたはいつか 俺を見つけるだろう
崩れた谷底にへばりついて
落ちぶれたスター?を描いた歌詞は「ライク・ア・ローリングストーン」のよう
落ちぶれていくスーパースターを描いたかのような歌詞は、あの名曲と似ていますね。
ボブ・ディランの名曲「ライク・ア・ローリングストーン」に。
「ライク・ア・ローリングストーン」の歌詞は、裕福で高学歴で高飛車な女性が、ホームレス同然に落ちぶれていく様子を描いています。サビの歌詞はこんな感じです。
どんな気分だい?
家もない。誰もお前のことを知らない。
なあ、転がる石みたいになった気分はどうだい?
ノエルは「ライク・ア・ローリングストーン」にインスピレーションを受けて、「シャンペン・スーパーノヴァ」の歌詞を書いたのかな?と、この曲を聴くたびに想像していました(真相は知りません)。
ポール・ウェラーがギターとバックボーカルで参加
「シャンペン・スーパーノヴァ」には、ポール・ウェラーがギターとバックボーカルで参加しています。
前奏の水が滴るような音色のフレーズは、ライブでは再現されることがなくちょっと残念。
96年のネブワースのライブでは、ジョン・スクワイアがこのギターパートをほぼ完ぺきに再現しててカッコいいです。
③ドント・ルック・バック・イン・アンガー
(Don’t Look Back in Anger)
一番出来がいいから、ノエルがボーカルを譲らなかった―と言われる名曲
3位は「ドント・ルック・バック・イン・アンガー」です。
ノエルが「これは俺が歌うからな」とリアムにボーカルを譲らなかったといわれています。それほど会心の出来栄えだったのでしょう。
ライブでは観客全員が合唱する名曲です。
イントロのピアノはジョン・レノン「イマジン」の本歌取り
曲のイントロはピアノで始まります。
このフレーズは、ジョン・レノンの代表曲「イマジン」を意識したもの。このころのノエルは、ビートルズ愛をかなり前面に押し出しています。
「ベッドから革命」の歌詞はジョン&ヨーコの「ベッド・イン」から
「ドント・ルック・バック・イン・アンガー」は、何となく男女の別れをうたった風の歌詞ですが、途中にこんなくだりがあります。
So I start a revolution from my bed
(僕はベッドから革命を始めるんだ)
これもジョン・レノンにあやかっています。
元ネタは、ジョン・レノンとオノ・ヨーコが新婚旅行に公開したパフォーマンス「ベッド・イン」。
「戦争するくらいなら、ずっとベッドの中にいた方がいいでしょ」と訴える平和活動です。
④ハーフ・ザ・ワールド・アウェイ
(Half The World Away)
4位は「ハーフ・ザ・ワールド・アウェイ」です。
Bサイド曲を集めた裏ベスト盤「ザ・マスタープラン」収録。ノエルが弾き語りで歌う曲です。
ノエルの歌詞の真骨頂は「孤独」「疎外感」「閉塞感」
何といっても歌詞がいいです。ノエルの書く歌詞は、リアムに当て書きしたようなビックマウスな内容、ポジティブ全開なものも多いですが、真骨頂は「孤独」「疎外感」「閉塞感」を描いたものだと思います。
青春時代、ずっと失業保険暮らしだったノエルの心の叫び
ノエルはオアシスでデビューした時、すでに27歳でした。
初期の曲は、失業保険暮らしの時代に書いたものがほとんど。
青春時代のほとんどを「失業者」として過ごしてきたノエルは、不安に押しつぶされそうになったことが何度もあったはずです。誰も認めてくれない、俺は何のために生きてるんだろう、この先どうなる??、明るい未来なんか想像できない…そんな疎外感や息苦しさを曲にぶつけたに違いありません。
「ライ麦畑で捕まえて」のホールデン君のよう
そんな思いが最も色濃く表れているのが、「ハーフ・ザ・ワールド・アウェイ」です。
1番の歌詞を訳してみました。
この街を出たいんだ ここの古ぼけた臭いが好きじゃない
それに 頭の中で警報がずっと鳴ってるんだこの島を出たら 僕は精神病院に入るよ
だって 頭の中で危険信号がずっと鳴ってるから相変わらずの僕 穴の中でずっと、壁をガリガリ引っ搔いてる
歳は若いけど、心はもう老いぼれてる
君に何ができる? 君は僕の夢を叶えてはくれない まあ、これは僕の人生だから
君がいるのは世界の向こう側 世界の向こう側さ
僕はフラフラ迷ってばかり でも、落ち込んでるわけじゃない
自分が半ばおかしくなってることを自覚して、「この島を出たら、精神病院に入るよ」なんて言ってるところは、まるで「ライ麦畑で捕まえて」のホールデン君です。
⑤アクイース(Acquiesce)
5位は「アクイース」です。
この曲も、Bサイド曲を集めた裏ベスト盤「ザ・マスタープラン」収録です。
シングル「サム・マイト・セイ」のカップリング曲としてリリースされました。
Acquiesce=黙認する、不本意ながら同意する、の意
「Acquiesce」はちょっと難しい単語ですね。黙認する、黙諾する、不本意だけどしぶしぶ承知する…そんな意味です。
「リアムの阿呆と一緒にやっていくのはイライラすることばかりだけど、まあ、しょうがないか…」
そんなノエルの気持ちを表したタイトルでしょうか。
珍しいノエル&リアムの兄弟デュエット曲
「アクイース」は前半をノエルが、後半のサビをノエルが歌う「兄弟デュエット曲」です。
オアシス解散後、ノエルもリアムもオアシス時代の曲を歌うことは折に触れてありましたが、この曲だけは歌うことがなかったはず。2人そろわないと成立しないですからね。
15年ぶりの再結成ライブでは、きっとこの「アクイース」がハイライトの一つになるでしょう。
ノエルの弟への想い?「俺たちにはお互いが必要だ」
サビの歌詞はこんな感じです。
俺たちはお互いが必要だ
お互いを信じてる
魂の中に眠ってるものを一緒に掘り起こすんだ
兄ノエルが、弟リアムに呼び掛けてるかのような歌詞ですね。ライブではいつも盛り上がります…!
⑥マスタープラン(The Masterplan)
6位はマスタープランです。
またまた、この曲も、Bサイド曲を集めた裏ベスト盤「ザ・マスタープラン」収録曲です。
シングル「ワンダーウォール」のカップリング曲としてリリースされました。
ノエル後悔「こんないい曲をBサイド止まりにするんじゃなかった」
ノエル自身が「こんないい曲をBサイド止まりにするんじゃなかったよ」と後悔していたというエピソードもあるくらいの名曲です。
このころのノエルは神がかっていて、カップリング曲の中にも名曲がゴロゴロ転がっています。
The Masterplan=神の意志、神のみぞ知るこの世のシナリオ
「The Masterplan」はそのまま訳せば「基本計画」ですが、歌詞のニュアンスから考えると、ここでは宗教的な意味合いで使われているといえそうです。
タイトルは「神の意志=神だけが知るこの世のシナリオ」といった意味でしょう。
歌詞の中に出てくる「masterplan」も「神のシナリオ」という意味で使われています。
歌詞とインチキ和訳を。
Life On The Other Hand Won’t Make Us Understand
(これからの人生がどうなるかなんて分からない)
We’re All Part Of The Masterplan
(俺たちはみんな、神のシナリオの一部なんだよ)
⑦ワンダーウォール(Wonderwall)
7位はワンダーウォールです。
「Wonderwall」はジョージ・ハリソンのアルバムタイトルにあやかった曲名
「Wonderwall」のタイトルは、ジョージ・ハリソンのソロアルバムの題名からとったと言われています。
直訳すると「不思議の壁」。なんのこっちゃ?
歌詞を読んでも、いったいなんて訳せばいいのか、よく分かりません。「心のよりどころ」くらいのニュアンスかなあ。
You’re gonna be the one that saves me
(君は僕を救ってくれる存在かもしれない)
And after all You’re my wonderwall
(そう、君は僕の心のよりどころなんだ)
エッジの立ったリズムがアメリカ向きだった?
先ほども書いたように、「Wonderwall」はオアシスにとって初の、アメリカでのヒット曲となりました。
リズムのエッジを立たせたアレンジが「アメリカのヒット曲の文法」にマッチしていたのでしょう。
メロディーも、リアムの歌いっぷりも、過度にエモーショナルになることなく抑えめなのがいいですね。
初めて聞いたときの印象は「やや地味だなあ」くらいだったのですが、オアシスの代名詞ともいえる曲になりました。
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名曲目白押しのオアシス。もちろん、全盛期の1994~1996年以外の作品にもいい曲はたくさんあります。ぜひ、サブスクでお気に入りの曲を探してみてください!
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